2007/11/11

ある意味ベトナムらしいニュースかも

[ベトナムニュース]14年間雇い主から虐待されていた女性を救出

14年もこんな目に…とかいう話はともかく(ひどい話だ…)、一番ベトナムらしいかもと思ったのが、この救出の過程。まるでO.ヘンリーの短編小説のようです。

まず、見かねて動いたのが隣人の老人だという点。
70歳といえば、二次大戦前の生まれ。ずっと北部の人だとすれば、ベトミンから人民軍、ベトナム戦争や中越戦争でブイブイ言わせたという経歴であっても不思議は無いですね。
そして、ベトナムでは老人は常に尊敬の対象であるので、以下に述べる関係者も「長老がやれと言うんだから、これはやるしかないでしょ」という背景が…あったのかなかったのか…。

次は、手配したのがバイクタクシー(セオム)という点。
車ではなくバイクというのがポイントが高いです。私が居るのはHo Chi Minhですが、ここの基準で考えると、
・車は渋滞に巻き込まれたらどうしようもない(←日本でも同じ
・車は目立つ(←台数比率として
・バイクは人ごみ(バイクごみ?)に紛れれば、もう判らない
さらに推し進めて考えてみると、町中いたるところにセオムは居るので
・その老人が信頼できるセオムを探して、一肌脱ぐよう頼んだ
ということではないかと。
つまり「親類の…」とか「おめぇ若い時に散々面倒見たろ!」とか、そういう「確かな筋」-はした金では揺るがない辺りを確保したのではと。

そして、かくまったのが親戚の家という点。
ベトナムでは基本的には「大家族」です。そんなわけで、親族間の結びつきは非常に強固です。例えば日本的な「親戚」も「家族」としてカウントします。で、その「家族」の老人-ましてや長老ともなれば、もはや絶対権力でしょうか。

こうして、「確かな筋」を確保しながら、綿密に、そして静かにこの救出劇は進行していたのではないかと、勝手に想像を膨らませているわけです。


なお一層ベトナムらしいのは、救出劇は10/19で逮捕が11/7である点でしょうか。
これだけ時間が経過していても「緊急逮捕」って、一体どんな「緊急逮捕」だよ。
っていうか、この経過時間は一体何よ。

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