2007/07/22

ホーチミン と サイゴン

当地の行政地名としての正式名称としては、Thành Phố Hồ Chí Minh(ホーチミン市)です。略して"TP. HCM"、或いは単に"HCM"です。英語では"HCMC"と略します。命名の由来は言うまでもなく、Hồ Chí Minh主席です。

これに対して、旧名はSài Gòn (サイゴン)です。ま、St. Petersburg を Lenin にちなんで Leningrad としたようなもんでしょう。

さて、当地でも、Sài Gòn という呼称は普通に使用されます。たとえば
・Tân Sơn Nhất(タン ソン ニャット)空港のIATAコードは"SGN"です(間違ってもHCMではなく-ソマリアのEli空港になってしまいます)。
・当地で庶民が愛飲するビールの一つが"Bia Saigon"
・1区のBến Thành(ベンタン-"ベンタイン"は北部読み)バスターミナル方面行きのバスがよく"Sài Gòn "と表示
・国営旅行社は"Saigon Tourist"

つまり、"Saigon"の呼称も非常に一般的に使用されているわけです。
ではドコが違うのか?どうも、
・HCM=Saigon →市の中心部(旧市街に相当する地区)
・HCM≠Saigon →それ以外
ということのようです。たとえば、行政地区としては同じTP.HCMに属する繁華街であるChợ Lớn(チョロン)地区を"Saigon"と呼ぶことは極めて稀なようです。

なお、"Sài Gòn"と二音節に分けて書く(国語的にはこっちが正解)か、"Sàigòn"と続けて書くのかは、まちまちです。英語・仏語表記では"Saigon"です。

つまり、東京のことを江戸と呼ぶことはあるけど、三多摩や世田谷、大田、江戸川、江東、足立のあたりを「江戸」というのは如何か…というような感覚でしょう。

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