バクダンといっても、別に"bomb"でも、Mac OS のアレでもありません。安酒でもありません。
当地では、"Bach Dang"という名前の付いたものを見かけることが、ままあります。
たとえばコレですね。
これは、Le Loi (レロイ)通りと Pasteur(パスター パスツールと読みそうになる)通りの交差点にある、ガイドブック級に有名なカフェです。
そのほかにも、中心部に"Bach Dang Hotel"があります。多くの日系企業が「社食」状態で使用しています-日本食基準の普通の値段で割と普通の日本の味(←褒め言葉)、盛りが良い日本食レストランです。
また、Saigon川には"Bach Dang 埠頭"というのもあります。
一体なんなんだ?と思って調べてみました。…えぇ、ヒマなもので。
当地の歴史博物館とWikipedia(en)で、答えは明らかにされました。
西暦938年(日本では平将門の乱の最中)、紅河デルタ(現在のハノイ-ハイフォンの区間)の一支流"Bach Dang"川にて、中国-宋王朝との戦いがあった場所です。これまで、イロイロとありながらも中国歴代王朝の支配を受けていたベトナムが、この戦いで独立を決定的にし、一線を画した歴史を歩むことになる、そういう転換点だったわけです。
ロシアの「アレクサンドル・ネフスキーの氷上の戦い」「ドミトリー・ドンスコイのクリコヴォの戦い」、イベリア半島のレコンキスタ、アメリカ独立戦争、そんな位置づけでしょうか。
当地市内の地名も、そういう歴史地名がむやみやたらと多いわけですが、それについては追々。
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